2018年8月18日 日常
ベトナム人実習生の実家訪問
代表の山本です。
8月1日から6日間の日程で、ベトナムに一時帰国中のベトナム人実習生1期生のご実家を訪問し実習生のご両親に挨拶に行ってきました。
日本人であれば就職などで親元、地元を離れて過ごす場合、ご両親は子供が心配になったりして、たとえそれが海外であっても様子を見に行ったりすることができますが、ベトナム人の場合はそれができません。日本人はパスポートの力が絶大で、ノービザで大半の国に自由に渡航できますがベトナムのパスポートではそうはいきません。社会主義国家の為、海外へ渡航する場合旅費とは別に多額のデポジットを国に預けなければならないなど、非常にハードルが高いのです。
すでに3年間を当社で過ごし、2年の延長を希望してくれたことで延べ5年間当社で預かることになりますので、私自身が訪問し責任をもって預かりますとお話しすることで少しでもご両親に安心していただきたいというのが今回の訪問の狙いでした。
向かった先は、ベトナム北部のタイビン省。首都ハノイ・ノイバイ国際空港から車で約3時間半。空港まで実習生たちが迎えに来てくれましたが、ノイバイ空港に到着したのが午前3時ということで、タクシーで現地に向かいました。
現地は非常にのどかで、ひたすら田園風景が広がります。実習生の一人グエン君は実家が農家という事で、平日にもかかわらず家族親戚などが出迎えてくれました。
また、昼食時にはもう一人の実習生であるダット君のお母さんが駆け付けるなど、実習生の親同士の交流にも一役買うことができたように思います。
皆さんが口々に、「遠いところまで来てくれてありがとう」「息子をよろしくお願いします」と頭を下げてくださいます。こちらこそ、日本では彼らにとても助けていただいていますという気持ちで一杯でした。
夜はダット君の実家へ行き、夕食タイム。ベトナムの田舎の家庭では、各家庭でお米でお酒を造ります。このお酒がなかなかきつかったです。
翌朝、あまりにも田舎過ぎて何もすることが無いので、ダット君が現在お母さんと暮らしているハイフォンへ移動し、そこに滞在しました。
ハイフォンはベトナムでもホーチミン、ハノイに次ぐ大都市で、通常旅行で行くベトナムのイメージに近い街です。
ハイフォンでは、ハイフォンの大学出身のダット君がすべてアテンドしてくれ、海やクラブ、マッサージや小観光など楽しませてくれました。
食事も、羊の生血や犬肉など日本ではお目にかかれない料理もいただきました。
最初は言葉が通じないので難しく思いましたが、あいさつ程度のベトナム語にチャレンジすることで、皆さんとても喜んでくれました。
彼らの親族や友人、また街で出会う人など、非常に気さくで心の優しい方たちばかりでした。
一つ残念だったのが、ベトナムに行くと実習生として日本にいたことのある方が結構数いるのですが、大半がもう日本に行きたくないと言っていたことです。
残業代をきちんと払わない、ミスやクレームを擦り付けられる、しんどい仕事ばかりをさせられる、理不尽に怒られる。などあまり良い思い出が無いようです。
当事者ではないので、雇う日本の企業が悪いのか来ているベトナム人にも問題があるのかわかりませんが、当社では実習生たちが休み時間でも端材で溶接や曲げを練習するなど一生懸命努力もしてくれましたし、どんどん新しい仕事にも挑戦させ、失敗しても次に生かせるよう教育してきたつもりです。
大企業にはない、自分で考えたり工夫をしながら仕事をする面白さに気づいてもらえるように教育してきたつもりです。
今後も当社はそれを続けていきたいと改めて思います。
元々、彼らの両親にあいさつに行くという事で始まった旅行ですが、行けば熱烈歓迎、非常にあたたかく迎え入れてくれ、たくさんのお金を使わせてしまったようで恐縮しますが、行って良かったと思います。再度当社に来たときには、またお返ししないといけませんね。